伊豆大島と大島バス運賃値上げ検討

行政

東京の島「伊豆大島」も時代の流れには逆らえず、人口減少と高齢化が進んでいます。
こうした流れも影響しているのか、「令和7年7月11日」、大島町HPに「大島バス運賃値上げ検討」に関する内容が公表されました。

大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集

大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集

概要

大島町HPによると、町内の民間乗合バス事業者である大島旅客自動車株式会社(=「大島バス」)から、大島町に対して以下の理由により運賃改定の申出があったそうです。
運賃改定についての協議にあたり、道路運送法第9条第5項に規定される住民、利用者その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置としてパブリックコメントを募集しています。

【道路運送法】
(一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金)
 第9条第5項
 (略)あらかじめ、公聴会の開催その他の住民、利用者その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。
道路運送法 | e-Gov 法令検索

改定理由

大島バスでは、前身の東海汽船株式会社(2003年に分社化し、現・大島旅客自動車株式会社として設立)が乗合路線バスの運行を行っていた1993年に運賃改定を行って以降、消費税率の改定に伴う調整を除き、32年間にわたり運賃の改定を行ってきませんでした。
しかしながら、近年の人件費や燃料・修繕費等の維持コスト、加えて車両価格の高騰などを踏まえると、運賃改定は不可避との判断に至ったものだそうです。

大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料1_運賃改定理由資料(大島旅客自動車)

運賃改定案/対象路線/改定時期

運賃改定案:20%改定
対象路線:大島公園ライン、波浮港ライン
運賃改定時期(予定):令和7年12月1日
<改定例>
(波浮港ライン)
 【改定前】元町港→波浮港(690円)
 【改定後】元町港→波浮港(830円)
(早朝船接続便(通し運賃))
 【改定前】岡田港→波浮港(920円)
 【改定後】岡田港→波浮港(1,100円)
  ※私のPCでは、「差木地南口」の運賃を見ることができませんでした。

大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料2_新旧運賃表(三角表)(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料2_新旧運賃表(三角表)(大島旅客自動車)
大島町HP:大島町内の乗合路線バス運賃改定に関するパブリックコメント募集 資料2_新旧運賃表(三角表)(大島旅客自動車)

募集期間

令和7年7月11日(金曜日)から令和7年8月12日(火曜日)まで

提出方法

大島町HPに掲載されている指定様式に、氏名(名称)、住所(所在地)、電話番号、意見を明記の上、次のいずれかの方法により提出。
1 持参:大島町役場政策推進課または各出張所窓口へお持ち下さい)
2 郵送:〒100-0101
     東京都大島町元町1-1-14 大島町政策推進課振興企画係 宛
     ※令和7年8月12日(火曜日)必着
3 FAX:04992-2-1371
4 電子メール:提出用紙に記載されているメールアドレス宛に、件名を「大島町内バス運賃改定に対するパブリックコメント」として送信。

大島バスの特徴

Suica、PASMO等のICカードは利用不可

よくある質問|大島バス

大島町から大島バスへの補助金支出状況(=赤字補填)

補助率「100%」

大島町から大島バスに対しては、大島バスの赤字を補填するための補助金を何年も前から支出しています。
令和2年は8,800万円(補助率=100%)を支出しました。

毎年かなりの金額を大島バスへ渡すのであれば、補助金を渡す条件として「運賃支払い方法をニーズの高い『Suica、PASMO等ICカード』に対応すること」を課すべきとの声を地域で聞いたことがあります。
また、8,800万円も渡すのであれば、路線バスを廃止して、そのお金を町営スクールバスと、65歳以上の運転免許非保有者や買い物弱者に対してタクシーチケットを配布してはどうか、との意見も聞いたことがあります。

第10回大島町地域公共交通活性化協議会(令和7年6月20日開催)資料1_地域公共交通計画策定に至る検討経過

大島バスの予算の使い方

大島バスHPの「運転安全マネジメント」の中で、「輸送の安全確保に関わる予算計画(輸送の安全確保に係る予算のみ抜粋)」が掲載されています。

大島バスについて

令和7年度(2025年度)※輸送の安全確保に係る予算計:51,187,000円

<抜粋>
◆本社出張費(安全推進会議等):300,000円
◆路線バス車両購入代:29,000,000円
◆貸切バス車両購入代:18,700,000円
◆アルコールチェッカー保守費:150,000円

大島バスについて

令和6年度(2024年度)※輸送の安全確保に係る予算計:34,892,000円

<抜粋>
◆本社出張費(安全推進会議等):300,000円
◆路線バス車両購入代:31,405,000円
◆アルコールチェッカー保守費:150,000円

大島バスについて

令和5年度(2023年度)※輸送の安全確保に係る予算計:34,649,000円

<抜粋>
◆本社出張費(安全推進会議等):300,000円
◆路線バス車両購入代:31,202,000円
◆アルコールチェッカー保守費:110,000円

大島バスについて

大島町地域公共交通活性化協議会(大島バス運賃値上げに関する協議会)

概要

 大島町では、町内の移動手段を持続的に維持・確保するため、地域の関係者で地域の移動に関する現状や課題、課題解決に向けた取り組みや具体的な施策、目標などを議論・共有する場として「大島町地域公共交通活性化協議会(法定協議会)」を令和5年1月18日に設置しました。
 また、令和5年3月28日から「協議会」を設置要綱のもとで開催しており、会議の内容や今後の開催予定を随時公開しています。

大島町地域公共交通活性化協議会 – 東京都大島町公式サイト

大島町地域公共交通活性化協議会委員名簿(令和7年5月22日時点)

大島町地域公共交通活性化協議会 – 東京都大島町公式サイト

運賃協議分科会

大島バスの運賃値上げについては、「大島町地域公共交通活性化協議会」の中に設置された「運賃協議分科会」で検討されます。
「運賃協議分科会」のメンバーは、「大島町地域公共交通活性化協議会委員」のうちの「木中会長、平野委員、小林委員、藤田(光)委員が選任」されています。

第10回大島町地域公共交通活性化協議会(令和7年6月20日開催)議事要旨
第10回大島町地域公共交通活性化協議会(令和7年6月20日開催)資料4_運賃協議分科会について

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